【野球】江夏氏が藤浪に厳しいエール連発 「もっと図太い神経を持て」

阪神春季キャンプ(15日、沖縄・宜野座)通算206勝&193セーブを誇る阪神の超大物OB、江夏豊氏(69)が15日、阪神キャンプ地を視察。
16日に楽天との練習試合(宜野座)に登板する藤浪晋太郎投手(23)に対し
「もっと図太い神経を持て」と辛口エールだ。
「タテジマのエース」の後継候補に、あえて厳しく注文を付けた。

伝説の男、登場-。「江夏」がやってきた。
ただでさえ張り詰めたブルペンの緊張感はMAXに達する。
ドカッと椅子に座ったレジェンドのまさに目の前で、投球を開始した男がいた。藤浪だ。
47球を投げ終えた悩める背番号19に、あえて声はかけない。これも“江夏流”。球史に残るサウスポーは決して優しくはなかった。

「もう6年目か。メッセンジャーと藤浪の両輪が働かなければ、タイガースはしんどい」

報道陣の問いかけに答え、さらに斬り込む。
「腕の振りやステップを考えることは決して悪いことではない。でも、投手は球を持ってマウンドに上がれば、力一杯投げる。
それでいい。いい意味で大胆にならないと。考えすぎると答えは出ない」

現在、テークバックをコンパクトにして、ステップ幅を狭めた新フォームで再生を図っている真っ最中の藤浪に、あえて「心」の部分を問いかけた。

「どう変わろうとしているのか。それがはっきりしない。二死満塁、フルカウント。どうする? 『あとは球に聞いてくれ』でいい。図太い神経を持ってもらいたい」

すっぽ抜けの死球からはまり込んだ“ラビリンス”-。当ててはいけない…。そんな言い訳もレジェンドは一刀両断だった。

「精神的なもの。打者には悪いが、狙ったわけでもないし、不可抗力。切り替えないと。
自分で動揺してしまっている。そんな選手がエースと呼ばれているようでは寂しい」

耳を塞ぎたくなるような忠告の数々も、タテジマの後輩を思えばこそ、だ。
高卒1年目の2013年。藤浪が投げるたびに「阪神では江夏以来」の話題が飛び交った。
そんな時、嬉しそうにコメントしたのが江夏氏。春季キャンプの臨時コーチとして、直接、指導したこともあった。

「虎のエース」-。その言葉の重みを誰よりも知っている。だからこそ、看板を背負える可能性を持つ若武者に、あえて厳しく接する。
激励の喝を受けた藤浪がどう思い、どう感じるか。レジェンドは、いつも必ず見ている。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180216-00000015-sanspo-base