【強制不妊】「不幸な子どもを産まない道民運動」資料見つかる 「優生保護相談所」も 北海道

障害者などが子どもを産めなくする強制不妊手術が行われていた問題で、UHBの取材で1960年代から70年代にかけて「不幸な子どもを産まない道民運動」が展開され、北海道を中心とした不妊手術も積極的に進められていたことが、2月16日までに分かりました。

 (資料より、堂垣内知事)「昭和44年から不幸な子どもを産まない道民運動を展開いたしまして」「地域に浸透させるため、母子保健推進員の活動強化などを行っております」

 1972年の道議会で当時の堂垣内知事が答弁した、道民運動。

 これはいったい何なのか。

 1969年(昭和44年)に滝川保健所が作成した資料には、「先天的な異常で生まれる不幸な子どもは相当数にのぼる」として、「道民をあげて不幸な子どもの出生を防止する」と書かれています。

 具体的な施策として、最初に挙げられたのは「優生保護対策」。

 方法として、医師の協力のもとで指導を行うとされました。

 また、優生手術の協力と啓蒙(けいもう)もあげられています。

 優生手術とは、旧優生保護法下で知的障害のある人などに行われた強制不妊手術です。

 資料では「優生手術を積極的に行うよう、医師の協力を求める」とされています。

 こうした施策を「北海道・保健所・または市町村が中心になって、教育委員会や学校などの積極的な協力を得て実施する」。

 また保健所には「優生保護相談所」という相談所があったことをうかがわせます。

2018年2月16日18:55
北海道ニュースUHB
https://uhb.jp/news/?id=3855