【大学入試】<阪大>入試ミス 「解説」ミス?でさらに疑念 物理問題

◇17年2月の入試 「無理な説明だ」の厳しい指摘も

 大阪大の昨年2月の入試で外部の指摘によってミスが見つかり、30人の追加合格が決まってから1カ月が過ぎた。ミスが見つかった物理の問題について大阪大が「解説」を公表したところ、解説に対しても物理を専門にする大学教授や予備校講師らから疑問の声が上がっている。大阪大の解説に対し、「物理学的に無理な説明だ」などと厳しい指摘もある。解説を公表したことで新たな疑問が生じ、かえって疑念が消えない状況に陥っている。【鳥井真平/大阪科学環境部】



 ◇物理の「音さ」の問題でミス



 ミスが見つかったのは、大阪大が昨年2月25日に行った一般入試(前期日程)の物理の問題。楽器の調律などで使われる「音さ」をたたいた時に出る特定の周波数の音の伝わり方について、音さから出る音と近くの壁で反射した音が強め合う条件を求める「問4」、実験データから音が伝わる速さを求める「問5」でミスがあった。

 大阪大が最初にミスを発表した1月6日の記者会見では、「本来は問4で三つの正答があるところを、正解を一つに限定していた。問5はこれを前提に作問され、別の二つの解答では正解を求められなくなっていた」と説明。同12日に詳細な解説を公表した。

 その解説で大阪大はこう説明した。

 音さの振動には主に(1)U字形の二つの腕がそれぞれ逆方向に振動するタイプ(2)二つの腕が同じ方向に振動するタイプ--の二つがある。「一般的には(1)のタイプが観測されやすい」が、米国の学者が2000年に発表した論文などを引用して「(2)のタイプも実際に観測されている」とした。

 音波が強め合ったり弱め合ったりする条件を求める問題は、振動のタイプが変わると計算結果も変わる。大阪大は、ミスを認識する前は2問とも(2)を前提にした解答を正解としていた。解説では「問4は振動タイプが(2)であることを問題文で特定していなかった」と説明、「問5の内容から問4を(2)で考える受験生もいたと思われる」と主張し、当初の解答と共に(1)を前提とした解答も正答に加えた。問5は「正解を求められなくなっている」として全員に得点を与えることにした。


長いので続きはソースで
yahooニュース(毎日新聞) 2/16(金) 16:28配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180216-00000057-mai-life